紫綬褒章に黄綬褒章…春の褒章に秋の褒章!?褒章っていったいいくつあるの?【画像あり】

褒章・寄付

2019年度秋の褒章受賞者754人が11月2日に発表されました。紫綬褒章にはこち亀作者の秋本治さんなど、藍綬褒章には元トヨタ自動車副社長の小沢哲さんなどが選ばれました。

紫綬褒章も藍綬褒章も色の名前が入ります。実はこの褒章、他にも色の名前がつくものがあり、色によって称えられる功績も違います。

このページでは褒章の種類と意味、授与される日について調べてみました。

褒章は年2回授与される

褒章の歴史は古く、その始まりは明治時代までさかのぼります。

戦後に憲法が変わったこともあり、一度は褒章制度の一部が廃止されたこともありましたが、現在の形が完成したのは1955年(昭和30年)のことです。

2003年(平成15年)には褒章のデザインが変更され、授与の条件が緩和されたこともあり対象が広がりました。

そんな褒章は春(4月29日・昭和の日)秋(11月3日・文化の日)の年2回に分けて授与されます。

褒章は6種あり、それぞれ色が違い名前も色に由来するものです。しかし、褒章そのものの色が違うわけではなく、実は綬(じゅ)というメダルのヒモの部分の色が違うんです。

紅綬褒章(こうじゅほうしょう)

紅綬褒章は「自分の命の危険を顧みず人命救助に尽力した方」が選ばれます。最初の受章者は1882年(明治15年)に青森県で難破した漁船乗組員を救助した工藤仁次郎さん。

戦後は受章者が減少していましたが、2003年の栄典制度改正によって対象者が広がり、他の褒章ほどではありませんが受章者が増えています。

人命救助が要件ですので、年齢や性別は関係ありません。そのためJR福知山線脱線事故で二次災害を防いだ主婦や川でおぼれていた男の子を救助した13歳の少年にも授与されました。

業務上人命救助を行う警察・消防・自衛隊は、たとえ休みの日の救助活動であっても授与の対象となりません。警察や消防、自衛隊は勤務時間に問わず、人命救助を行う義務があるからです。

ちなみにどれだけ自分の身を危険にさらしながら人命救助にあたったとして、救助される人が亡くなってしまった場合にも紅綬褒章が授与されることはありません。

緑綬褒章(りょくじゅほうしょう)

緑綬褒章は「長年にわたり社会に奉仕する活動に従事し、顕著な実績を挙げた方」に授与されます。つまりボランティア活動を長く続けた実力者が選ばれます。

最初の受章者は1882年(明治15年)、青森県で数十年にわたって母へ孝養を尽くした外崎専四郎さん。

制定された初期の頃はボランティア活動などではなく、親孝行や息子・孫まで一家を存続させる、主人である一家に人生を通して忠実に尽くした義僕(ぎぼく)などが対象でした。

しかし昭和時代ともなると何十年も執事や使用人を雇えるだけの裕福な家庭はほぼありませんでした。さらに子は親に絶対尽くさなければならない、子と孫をつなげることこそ家長の役目といったような家制度や家長制度が日本国憲法施行によって否定されたことから受章者は1950年(昭和25年)以降いませんでした。

こちらも他の褒章と同様に、2003年の栄典制度改正によって要件が変わり、そこからボランティアや社会福祉分野で実績のある人が対象となったことにより受章者が増えました。

ちなみに芸能人の杉良太郎さんは受刑者の更生を支援する活動を長く続けてきたため、2008年(平成20年)に緑綬褒章を授与されました。

黄綬褒章(おうじゅほうしょう)

黄綬褒章は1887年(明治20年)に「沿岸防衛事業への私財提供運動に賛同して私財を政府へ献納した人」への賞与として制定されましたが、1947年(昭和22年)の日本国憲法施行に伴い廃止されました。

現在の黄綬褒章は1955年(昭和30年)に制定され、「農業、商業、工業などの業務に精励し、他の模範となるような技術や事績を有する方」が選ばれます。

最初の受章者は制定された年である1955年に水稲作技術の向上に努力してきた北海道の天崎正太郎さんで、以後毎年500~600人が受章しています。

2003年の栄典制度改正によって「第一線で業務に精励している者で、他の模範となるような技術や事績を有する者」が対象となり、受章者を多くとることが決まりました。

そのため元トヨタ自動車副社長の小沢哲さんのように、有名大企業の重鎮が選ばれたりするんですね。

紫綬褒章(しじゅほうしょう)

紫綬褒章は「科学技術分野における発明・発見や、学術及びスポーツ・芸術文化分野における優れた業績を挙げた方」に授与されるものです。

芸能人が多く該当するため、メディアでも広く取りざたされていますね。2019秋の受章者で言えばこち亀作者の秋本治さん、女優の泉ピン子さんなどが紫綬褒章を授与されました。

1955年の条例改正で制定された当初は50歳以上という年齢制限がありましたが、2003年の栄典制度改正によってなくなりました。

2016年(平成28年)には体操の白井健三選手が当時20歳で受章しており、紫綬褒章受章者の最年少となりました。

藍綬褒章(らんじゅほうしょう)

藍綬褒章は「会社経営、各種団体での活動等を通じて、産業の振興、社会福祉の増進等に優れた業績を挙げた方」、「国や地方公共団体から依頼されて行われる公共の事務に尽力した方」に授与されます。

公共の事務とは、民生委員や児童委員、調停委員など、公務員ではなく民間の組織の事務のことで、ここで活躍した人が選ばれることもあるようです。

広く一般的に門戸が開かれていることもあり、戦後は毎年600~1000人が授与されています。

紺綬褒章(こんじゅほうしょう)

紺綬褒章は「公益のために多額の私財を寄付した方」に授与されます。

必要な寄付額や確実にもらえるボーダーラインについてはこちらで解説しています!
最低500万円あったら紺綬褒章が”買える”!?方法は寄付だけじゃない!ふるさと納税も対象に!

500万円以上寄付したら紺綬褒章以外にも授与されるものがあります。それについてまとめているのはこちらです。
500万円で”買える”紺綬褒章…500万円以上出したらオマケもついてくる!?買える人向けの情報を調べてみた【画像あり】

紺綬褒章は他の褒章のように4月29日(昭和の日)と11月3日(文化の日)だけでなく、毎月末に閣議で決定されて発令されます。

また、すでに褒章を授与された人が同じ理由で褒章を授与されるときは飾版(しょくはん)という金属の板を授与し、褒章の綬(じゅ・ベルト)に付加することになっています。

しかし紺綬褒章は同一人物が複数回受章することができます。そのため古賀常次郎さんは紺綬褒章を60回以上受章していますし、叙勲・褒章などの受賞回数でギネス記録にも認定されました。

まとめ

  • 春の褒章は4月29日の昭和の日
  • 秋の褒章は11月3日の文化の日
  • 褒章の種類は6つ、それぞれ色にちなむ
  • 褒章受章者は春秋合わせて約1500人ほど
  • 紅綬褒章(こうじゅほうしょう)は人命救助など
  • 緑綬褒章(りょくじゅほうしょう)はボランティア活動など
  • 黄綬褒章(おうじゅほうしょう)は業界の第一線での活躍など
  • 紫綬褒章(しじゅほうしょう)は科学・文化での功績など
  • 藍綬褒章(らんじゅほうしょう)は産業振興や社会福祉の増進など
  • 紺綬褒章(こんじゅほうしょう)は多額の寄付など
  • 紺綬褒章は毎月末に閣議決定で授与が決まる

以上となります。ほしいと思っても買えるものでもありませんし、自分の才能と財布と相談して受章を狙うほかありませんね。褒章受章者そのものは毎年1500人ほどいますし、努力を続けていれば受章されることがあるかもしれません。

このページで使用した画像は全てWikipedia「褒章」にあるものです。

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