スポンサーリンク
ニフレルでミニカバの赤ちゃんが生まれたよ!というCMを目にした方も多いのではないでしょうか。大阪府にある生き物展示場「ニフレル」では2019年2月21日にミニカバの赤ちゃんが生まれ、応募総数9831通の中から愛称が決定されました。それが「タムタム」です。
実はミニカバのタムタム、”ミニカバ”という種類名ではないことをご存知でしょうか?このページでは一般的に言われるミニカバがどのような種類なのか、通常のカバと比べて大きさがどれくらいなのかを調べてみました。
一般的に知られるカバは絶滅危惧種に分類される
カバといえば動物園に行けばいるイメージですが、実は世界的に見るとその数は少なく、絶滅危惧種に分類されています。
アフリカ大陸のうちサハラ砂漠より南に生息していますが、アルジェリア・エジプト・モーリタニアではすでに絶滅しています。
というのもアフリカでは農地開発が急速的に進み、動物たちの住処が破壊されることが続きました。ゾウの牙(象牙)がワシントン条約によって取引が規制されると、今度はカバの牙が代替品として狙われて乱獲されるようになりました。
その結果、絶滅危惧種のうち危急というレベルに評価されました。これは個体数の減少が続いている、生息域が減少している、100年後に絶滅している可能性が10%ある動植物が認定されるものです。
動物園に行けば気軽に見られる生き物に思えますが、実は世界的に見ると数がとても減っている動物なのです。
ミニカバの正式名称は「コビトカバ」
ミニカバの正式名称はコビトカバと言います。カバをそのまま小さくしたような見た目なのですが、コビトカバはカバの祖先と同じような形態をしていると言われています。カバが長い時間をかけて進化したのに対して、コビトカバははるか昔の姿からあまり変わっていないようです。
しかしコビトカバが人に認識されたのは1800年代中期、ちょうど江戸幕府が開国した頃のことです。しかし当時コビトカバはカバの奇形であると判断されていました。認識が変わったのは1913年、生きた個体を捕獲したことによってはじめて別種だと認められたのです。
コビトカバはリベリアカバと呼ばれるほど、リベリア共和国周辺(西アフリカ)にしか生息していません。現在はギニア、コートジボワール、シエラレオネ、リベリアの西アフリカのごくわずかな場所でのみ生息が確認されています。かつてはナイジェリアやマダガスカルにも生息が確認されましたが、絶滅してしまいました。
そのため、絶滅危惧種のうちカバよりも絶命の危険度が高い絶滅危惧に認定されています。
カバとコビトカバのあれこれ比較
カバとコビトカバは名前が似ているものの、違う点が多いです。
生息地域
カバとコビトカバは生息地域が限られています。
黄土色で着色した国がコビトカバの、赤い丸をつけたところがカバの生息地域です。この中でも特に河川の近くなど、限られた場所にしかカバもコビトカバも生息していません。
体の大きさや重さ
画像の左がカバで右がコビトカバです。
カバの大きさは350~400cm、体重1475kg(オス)と1360㎏(メス)に対してコビトカバの大きさは150~175cm、体重180~275㎏です。
コビトカバはカバに比べると大きさは半分以下、体重はほぼ10分の1程度です。
まとめ
コビトカバはカバの小型ではなく、カバの祖先に近い生き物です。体長はカバの半分以下、体重は10分の1程度で肩までの高さは75~100cmとヤギ程度の大きさしかありません。
カバが絶滅危惧種のうち危急に分類されるのに比べて、コビトカバはそれよりもワンランク上の絶滅危惧に分類されています。
カバがアフリカ大陸の南に多く生息しているのに対し、コビトカバはアフリカ大陸の西にしか生息していません。
スポンサーリンク
コメント