筆算の線は定規で引かないとやり直し?定規で横線を引くと学力向上する3つの理由

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夏休みが明けて学校に通いだし、ほっとした親御さんも多いんじゃないでしょうか。ところがある日、子供が「宿題やり直せって言われた!」と夏休みの宿題を片手に帰って来たら不安になりますよね。それも、理由が”筆算の横線が手書きだった”から、何て言われた日には…何でダメなの?と思いますよね。

実際に2019年9月、福岡県の主婦は子供が先生から突き返された夏休みの宿題を持って帰って来た様子を見て、その理由が手書きだったことを聞いて疑問に思っています。それをきっかけにネットでは様々な反応が出ています。

このページでは筆算の横線を定規で引く理由、その根拠、手書きが認められない理由について調べてみました。

”筆算の横線は定規で引くこと”なんて決まりはどこにもない

文部科学省は生徒の通う学校が田舎にあろうが都会にあろうが、一定の教育水準が保てるように「学習指導要領」という基準を定めています。子供たちの教科書や時間割はこれを基に作られています。おおよそ10年ごとに改訂されており、話題になったものと言えば「外国語活動を小学校5.6年で導入」という、小学校で英語の授業が始まったのもこの改訂によるものです。

そしてこの学習指導要領は幼稚園・小学校・中学校・高等学校・特別支援学校といくつかの年代に分かれて制定されていますが、そのどこにも筆算の横線は定規で引くこととは書かれていません。

この「筆算の横線は定規で引く」ルールがいつ、どこから広がったのかは不明です。10年前から始まった、いや30年前にはもうそういう指導をしていた、と小学校で働く先生たちもその起源を知りません。

ただ、無意味に広がったわけではないこのルール。実際にメリットがある為現在まで生き残っていると考えられます。

定規で線を引くことのメリットその1 計算ミスが減る!

一番のメリットは「間違いが減る」ことです。

筆算の勉強を始めるのは小学校2年生からなのですが、この年齢の子はまだ字が綺麗に書けません。字の美しさ以前の問題に、バランスが悪い・字の大きさがバラバラなどになりがちです。

その為小学校低学年で使用する算数ノートもただの横線ノートではなく、方眼紙のような1マスずつ区切られているノートを使う学校がほとんどです。

ノートの1マス1マスに数字を入れ、+や-、×や÷を入れて計算するのですが、字が汚く線もぐちゃぐちゃだとマス目があっても数字がずれ込み、計算ミスが起こってしまいます。
そんな時に線を定規で明確に引くと、数字がズレていることに気付き、事前に修正出来るようになります。結果として、計算ミスが減るんですね。

線ではっきりと区別できるようになると子供もマス目の中に数字を収めようとするので、字のバランスを良くする練習にもなりますよ。

定規で線を引くことのメリットその2 手の力、器用さが上達!

2つ目のメリットは「定規を使う練習」になることです。

実は小学2年生の中には手の力が発達していない子も多く、筆算の勉強が始まったばかりの時期は定規でまっすぐ線を引くことが出来る子は約2割。残りの約8割の子は綺麗な線が書けません30人クラスだとしたら線が引ける子はたったの6人しかいないんですね。

その為、定規で線を引く動作というのは、手の力を発達させるだけでなく、器用さも訓練させるいい機会になります。

定規で線を引くことのメリットその3 責任転嫁しない!

最後のメリットは「間違いを定規のせいにしない」ことです。

正直なところ、筆算が出来る子は定規があってもなくても計算間違いをしません。ですが出来る子に勉強方法を合わせていては、苦手な子はどんどん置き去りにされていまいます。

すると問題を間違えた時、「定規で線を引くと時間もかかるし、やりにくいから間違えるんだ」と自分のせいではなく定規のせいにしてしまう子も出てきます。

もちろんそんな子の方が少ないんですが、自分の計算ミスを他の責任にしていてはいつまで経っても上達しません。一方で計算ミスしない子は定規を使ったところで計算ミスしませんので、出来ない子に合わせて定規を使うと決めた方がクラス全体の学力アップにつながります。

指導方法は学校によりけり 思考停止の命令じゃなきゃセーフ?

文科省が定めている学習指導要領は、あくまで広い意味の、一般的な指導方法しか載っていません。その為定規を使うかどうかは義務になっておらず、1つのルールとして扱うかどうかはそれぞれの学校に任されています。

そのため、学校によって定規が必須かどうかは変わります。

保護者や生徒たちから「どうして定規を使わないといけないの?」と聞かれた時、「計算ミスが減るから」「線を書く練習になるから」「間違えても定規のせいに出来ないから」と先生が答えることが出来れば問題ありません。

しかし「決まりですので」「ずっとこのルールでやってるから」と理由を答えない場合、生徒からも保護者からも不信感しか募りません。もしかしたらそんな先生は自分でもどうしてそんなルールを強いているか分からないのかもしれませんね。

理由をきちんと教えてくれる先生なら安心できますが、もしも決まりだからとしか答えない先生がいた場合、保護者の立場としては「線もキレイに書けるようになるし、きちんと計算できるようになる練習だよ」と教えてあげて、子供のやる気をそがないように気を付けたいものです。

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