令和元年台風19号の上陸日雨量が歴代2位。歴代1位の平成16年台風23号と比較してみた

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1982年以降、気象庁は雨量の統計をとっています。10月12日に日本に上陸した台風19号の1日の雨量が歴代で2番目に多いことが分かりました。

このページでは歴代2位の令和元年台風19号と歴代1位の台風被害について調べ、比較してみました。

歴代2位 令和元年台風19号

2019年10月6日3時にマリアナ諸島の東海上で発生、12日に静岡県に上陸した台風19号(ハギビス)。

出典:Wikipedia「令和元年台風第19号」

最低気圧915hPa、最大風速55m/s。
風速21m/sを超えると大人でも風に向かって歩けなくなり、風速40m/sにもなると体を曲げて踏ん張らないと大人が立っていられないとされています。

それを上回る55m/sというのは樹木が根こそぎ倒れ、木造家屋すらほとんど倒れてしまうレベルの暴風です。 単純な風の強さだけを考えてランク付けするSSHWSというスケールがありますが、台風19号は最大であるカテゴリー5と認定されました。

台風19号の接近により、関東甲信地方、静岡県、新潟県、東北地方では3時間、6時間、12時間、24時間の降水量が観測史上1位を更新しました。
神奈川県箱根町では10月12日の降水量が922.5mmを記録し、1日での降水量が全国でも歴代1位となりました。

さらに阿武隈川や千曲川などの堤防が74河川145か所決壊する、271河川が氾濫するなどして、平成30年7月豪雨を超える浸水面積約18,500ヘクタールを超える被害となりました。18,500ヘクタールは185平方キロメートル、これは茨城県北茨城市、東京都八王子市、兵庫県淡路市などがまるまる浸水する面積です。

今回の台風では死者82名、行方不明者11名と甚大な被害となっています。さらに重軽傷者は408人にも上ります。

あまりにも被害が深刻であるという理由から政府は台風19号の被害を激甚災害(その被害が国民生活に著しく影響する災害)に指定しました。台風として初となる特定非常災害(大規模な災害が発生、被害者の権利権益の保全を図るための特別措置)の認定も行われました。

また、今回の台風19号には日本国内で使用される名称がつけられることになりました。基準となる被害のうち、浸水家屋10,000棟程度以上の家屋被害がクリアすると認められたからです。

まだ名称は発表されていませんが、気象庁が発表している基本的な名称のつけ方が元号年+顕著な被害が起きた地域・河川名+台風であるので、

・令和元年阿武隈川台風
・令和元年千曲川台風
・令和元年千葉台風
・令和元年福島台風

などが予想されます。

ちなみに台風で命名されたのは1つだけで、それが昭和52年台風第9号の沖永良部台風(おきのえらぶ・たいふう)です。気象庁の命名基準でいけば昭和52年沖永良部台風となるはずですが、単純に沖永良部台風となりました。

そのため、阿武隈川台風や福島台風などが予想されますね。2020年5月までに命名されることが発表されていますよ。

歴代1位 平成16年台風23号

2004年10月13日9時に発生し、10月20日に高知県土佐清水市に上陸した台風23号(トカゲ)。

出典:Wikipedia「平成16年台風第23号」

最低気圧940hPa、最大風速45m/s。

特徴として通常の台風よりも強風域が強い台風でした。規模そのものは台風19号よりも小さいのですが、秋雨前線を巻き込んで大型で強い勢力となり上陸。

西日本の多くの地点で一日の降水量が300mmを超えたほか、四国では400mmすら超えました。さらに多くの市町村で統計開始以来最大の日降水量となりました。

死者95名、いまだに行方不明なのは3名。さらに重軽傷者が552人もおり、人的被害が深刻でした。さらに多くの水害をもたらし、その被害総額は約7,710億円にものぼります。

台風23号は中心が日本アルプスに差し掛かったところで急激に勢力が弱くなりました。おかげで新潟県は他県ほどの水害には襲われませんでしたが、台風が通過した直後の10月23日には最大震度7を記録した新潟県中越地震が発生しました。

政府は台風23号と新潟県中越地震をともに激甚災害に認定しています。

台風19号と台風23号の比較

それぞれの被害を表にしてまとめてみました。

台風19号の方が台風23号よりも強い勢力なのは確かです。カテゴリーも台風23号は4止まりでしたが、台風19号は最大レベルの5に認定されました。

それでも死者数や建物被害が深刻なのは台風23号の方。これはまだ台風19号の被害状況が正確に把握できていないためです。そのため、今後被害は拡大する可能性が十分にあります。

注目すべきは24時間でどれだけの雨が降ったかを示す日降水量。歴代1位である台風23号はほぼ90,000ミリととんでもない数字を記録しました。

しかし、浸水被害を総計すると台風23号は55,455棟であるのに対して台風19号は66,938棟と、10,000棟近く多い建物が被害に遭っています。これは単純な降水量だけでなく、川や堤防が決壊してしまったことが大きな理由です。

台風23号の時も多くの氾濫や高波によって水害を受けましたが、台風19号はそれを軽く上回りました。なんと決壊が74河川145か所、氾濫が271河川という戦後最大の水害被害となってしまったのです。そのため、降水量は及ばずとも台風19号での水害被害は非常に深刻です。

さらに、被害総額が約7分の1にとどまっているため台風19号の被害が軽く見えるかもしれませんが、この約1,027億円というのは農林水産物の被害額のみです。つまり、全壊した家屋や営業できなくなった会社などの被害金額は含まれていません。

被害状況が正確になるにつれ、被害総額はどんどん増えていくことでしょう。

おわりに

既に15年前の平成16年台風23号の被害はこれ以上増えることはないでしょう。可能性があるならば行方不明者3名が生存、もしくは死亡者に転換することくらいでしょうか。

対して令和元年台風19号の被害は、その現状を把握することすら正確にはできていません。日々現場の方々が復興につとめ、だんだんとその深刻さが明るみに出ている状態です。

今後も人的被害、建物被害などどんどん数字が変化していくことでしょう。私たちにできることは台風19号の被害に遭われた方への募金などの援助であり、私たち自身が台風などの天災に備えることです。これを機会にご自分の防災セットを確認してみてはいかがでしょうか。

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